痴漢シミュレーションゲームですが、数多の類似作とは一味違う楽しさを秘めた名作です。
田舎町の夜バスで隣に座った地味系少女に痴漢をしていくという内容で、近年の作品に多く見られる派手なエフェクトを前面に押し出した作品とは真逆の「静」がテーマとでも言うべき異質な雰囲気を持っています。
ゲームとしては簡単なつくりとなっており、「少女を見る」「辺りを見渡す」「胸を揉む」「制服をめくる」といった選択肢から自分の行動を選んでいくというもの。
バスには他の乗客もおり、過激な行動をするほど周囲の注目を集めてしまいバッドエンドとなります。
時間経過の概念も存在し、バスが停留所に止まるたびに乗客が少なくなっていくので、より過激な行動に出やすくなる、という塩梅です。
画面も音楽も適度に要素が少ない点に本作の長所はあり、基本的には静かな田舎のバスの中で少女をまさぐっていくという緊張感が絶妙な硬度で表現されています。
少し触っては手を放し、反応を確かめながら、今度は股に手を添えていく。
まるで本当に痴漢をしているような、なんて言葉は使い古されたフレーズですが、少女の不安と恐怖を煽りながら、負の感情の昂ぶりを間近に感じながら痴漢ができる、という点において本作に勝る作品は少ないでしょう。
過度な演出はせず、控えめだからこそ伝わってくる少女の絶望感が俄然性欲を漲らせ、少女を精神的に嬲っていく心地よい感情をもたらしてくれるのです。
触る順番が自由なのも嬉しいところ。個人的には制服を上下着せたまま股をまさぐり続けるのに嵌りました。
あまり販売数は多くないのですが、隠れた名作とでも形容すべき逸品。
あまりにもあけすけでいかにも「ゲーム」な痴漢モノに飽きた方には是非、お薦めです。
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